パラメータテンプレートの構造

パラメータテンプレートには、選択タイプ、関数、パラメータという 3 種類のデータユニットがあります。以下、この 3 種類について説明します。

選択タイプ

関数

パラメータ

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選択タイプ

選択タイプは、パラメータに割り当てられた定義済みの値のグループです。このタイプのパラメータを選択パラメータといいます。その値が、既存の値セットから選択されるためです。以下の図で、選択パラメータ Edge Modification は、定義済みの値 Flat、Chamfer、LineExt のみを受け付けます

たとえば、「Edge Modification」(エッジ変更)という選択グループが定義されているとします。このグループには定義済みの値が 3 個あり、それぞれ Flat (1)、Chamfer (2)、LineExt (3) となっています。

サイズ変更可能なデザインを作成する際には、定義済みの選択グループ「Edge Modification」を使用する選択パラメータ(EdgeType)を作成します。その後、パラメータ EdgeType は、式 DFC1 で使用されます。これは構造の輪郭を制御するパラメータです。

DFC1 の式は、引数が選択パラメータ EdgeType である関数を使用します。したがって、パラメータ引数の値に対する動作は次のようになります。

関数

関数を使用すると、サイズ変更可能なデザインを複数同時に編集できます。操作方法

パラメータ式が関数を使用する場合、パラメータテンプレート内でその関数を編集すると、パラメータの値にも自動的に波及します。つまり、サイズ変更可能なデザインが複数で同じ関数を使用する場合、パラメータテンプレート内の関数を編集すると、サイズ変更可能な構造すべてにその内容が自動的に反映されます。

次のような構造を考えてみましょう。

このタイプのロッキングは一般的で、段ボールのデザインで数多く用いられています。ベロの高さの計算方法については、何通りかの考え方があります。

生産者 1 はベロの高さを材料の厚みの 1.5 倍、生産者 2 は材料の厚みの 2 倍と決めているとしましょう。

ライブラリ全体を簡単にカスタマイズするために、(1) 関数 THDC(d) を作成しました。これは、(2) このタイプのロッキングを備えたサイズ変更可能なデザインのすべてで使用されています。

以下の図は、パラメータテンプレート内で関数の式を変更した場合に、その関数を使用するサイズ変更可能なデザイン内で変更が反映される様子を示しています。

関数を使用する理由としてはその他に、複雑な式を保存し、パラメータ式内で必要になるたびに毎回入力しなくて済むようになるということがあります。

パラメータ

サイズ変更可能なデザインを新しく作成する際に、使用している材料に付属するパラメータテンプレートのパラメータを追加することで時間を節約できます。たとえば、サイズ変更可能なデザインを最初から作成すると、そこにはパラメータ L、W、H(それぞれ長さ、幅、高さに対応)が必要になります。時間を節約するため、パラメータテンプレートでこれらを含むパラメータを前もって作成しておくと、コマンド 1 つで新しい図面に追加できます。以下の図では、4 個のパラメータがパラメータテンプレートに追加されます。

これらのパラメータをロードするには、表エリアで[パラメータ]タブを右クリックしてから、[デフォルトのテンプレートパラメータを添付]をクリックします。

デフォルトのパラメータが表エリアに表示されます。

プロジェクト専用のパラメータの方が、デフォルトより優先します。新しいプロジェクトを開始した時点では、テンプレートパラメータは自動的にロードされません。プロジェクトを開始した後、独自のパラメータを作成し、その後にデフォルトのパラメータが必要だと気付いた場合は、上記の操作を行うだけで簡単に追加できます。この場合、プログラムが同一のパラメータを検出すると、それは追加されず、その時点で作成されていなかったもののみが追加されます。たとえば、プロジェクトを作成した後、パラメータ H(高さ)を作成して式を設定し、その後で現在のテンプレートにデフォルトのパラメータを追加した場合、テンプレートセットのパラメータ H は追加されません。プログラムは先に作成された H を使用します。